2008年06月02日
【第八回】日本代表への道のり②

先週に引き続き、今回も日本代表への道のりについてお話しします。

シドニーパラリンピックまで、あと1年5ヶ月と迫っていましたが、
いまだにチームでは、試合に出ることはほとんどありませんでした。

試合に出るといえば、点差が開いた試合の残り3分がいいところでした。
それでも、その限られた時間、全力でプレーしていました。


その頃、日本代表候補選手もほぼ固まり、合宿などを重ねていましたが、
チームで試合に出ることの無かった私は、もちろん合宿など呼ばれるはずもありませんでした。

そして、その年の日本車椅子バスケットボール選手権大会。
この大会で自分自身をアピールすることができなければ、シドニーパラリンピック出場という目標が完全に無くなってしまうのです。
※確か合宿参加者の最終選考と言われていました。

大会初戦、全く出番なし。続く準々決勝も出番はありませんでした。
焦りと不安で押しつぶされそうでした。「とにかく試合に出してくれ!」そんな思いで試合を見ていました。

順当に勝ち進んだ千葉ホークスは、翌日の準決勝へと駒を進めました。
この試合のスタメンにも、当然、私の名前はありませんでした。

しかし、ここで奇跡が!!!

試合開始30秒前、ライバル選手が突然鼻血をだしてしまったのです。
鼻血など、ティッシュを詰めていればすぐ止まるはずですが、詰めたティッシュがすぐに真っ赤に。。

審判の笛が鳴り「早くしてください」と。
慌てたヘッドコーチが、「とりあえず、京谷さん出て!」と言うのです。

この時、思いました。
「ついに、チャンスが巡って来た!!!!」と。

そして、「試合に出られるのは、鼻血が止まる十数秒かもしれない。でも、今までやってきたことをここで全て出し切ろう!!!」
そう思い、コートに出たのです。

ところが、ディフェンスでの活躍がチームを勢いづけ、出ている5人が非常に噛み合い、凄くいいリズムに。
結局そのまま前半20分出場し、後半も3分くらい出場することができたのです。

もちろん、試合も勝ち決勝に進みました。。
しかし、決勝では惜しくも負けてしまい準優勝でした・・・。


大会終了後、ある強化指導部の方に呼び止められ、
「日本代表の合宿があるから、参加するように」と合宿の通知を渡されたのです。

誰かが見ててくれたんですね。23分間の私のディフェンスを。。
嬉しくて嬉しくたまりませんでした。

諦めず、最後までやり続ければ、必ずチャンスを掴むことができるということを
この時、改めて思いました。

チームのスタメンでもなく、他のチームの選手から見たら、「お前、誰??」というくらいの選手だった私。

崖っぷちから這い上がってきた私に怖いものはありませんでした。
神様がくれた最大のチャンス!
必ずものにする!と心に誓い、初めての日本代表合宿へと出発するのです。

最終話に続く・・・・

Posted by きゃっする  at 10:00 │Comments(0)

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